【英会話上達の早道】留学生活から言葉を学ぶ

学び

筆者は少しだけ英語を話せます。ここでは自分の経験をもとに、どのように英会話スキルが上達したかについて書いていきます。

僕は大学を卒業した後、就職をせずに単身アメリカ留学をしました。留学といっても名ばかりで、当時アメリカで仕事がしてみたくて、その足がかりをつかむために留学という手段を取ったというのが本当のところです。

場所はロサンゼルス。向こうに行ってはじめてわかったことですが、メキシコなどからの移民のためのアダルトスクールというのがあり、格安で行ける英語学校があるんです。ただ、そこに入学するには審査がありますし、1、2日欠席するだけで退学になる厳しい校則がありました。僕の場合はまず、短期の語学留学という形で向こうに渡ったのち、授業料が安いカレッジ(短期大学のようなもの)に転校、学生として在籍しながら仕事を探すという生活を続けていました。最終的には仕事が見つかり、数年働いて日本に戻ってきました。

へたれ英会話が面白い

渡米する前、英語はほとんど喋れませんでした。聞き取りスキルもとても弱く、いわゆる優秀ではない普通の大学生です。渡米のための準備資金をアルバイトで稼ぎ、1年間英語のラジオ講座を聞いて、3カ月ほど英会話スクールに行きました。そこそこ効果はあったと思いますが、やはり英語スキルの上達を感じたのは向こうに行ってからです。

留学中は同じレベルの語学力の学生だらけです。日本人は数人で、あとはほとんどが韓国や中国、タイなどのアジア系でした。みんなたどたどしい英語でコミュニケーションを取らざるを得ないんですが、それが結構楽しかったですね。みんな英語が下手だから、下手なりに言いたいことがわかるんです。ネイティブが聞いたらきっと笑いますが、確かに通じ合える「へたれ英語」があるんです(笑)

英会話の上達は生活から

僕の最終目的は仕事を探すことだったので、とりあえず勉強よりも向こうの生活に慣れることを優先しました。最初はロサンゼルスの日本人街(リトルトウキョウ)にある安宿を拠点にして、それから学校を通じて下宿先を紹介してもらい、白人の家庭に間借りをしました。そこをベースに、車の免許を取得したり、クラスメートとドライブに行ったりして積極的に外に出るようにしていました。ほかの留学生達はもともと現地に知り合いがいたり、同じ国出身の人たちのネットワークがあったりと、それほど生活に困った様子はありませんでした。僕の場合は単身で少し心細くはありましたが、車を買う時や保険に入る時、やがて一人暮らしを始めるのにアパートを借りるときなど、仲が良くなったクラスメートから情報をもらったり手伝ってもらい、たどたどしい英語ながら生活の基盤を自分で固めていった感じです。

そんな経験をしながら少しずつ英語が理解できるようになっていきました。マクドナルドに行って「Take Out」と言っても通じません。「To go?」と聞き返されて、ああ、持ち帰りは「トゥ、ゴー」と言うんだ、という風に。たまたまでしょうけれど、日本で習った「hungry」とか「be careful」などはほとんど聞くことはなかったですね。代わりに「starving」や「watch your 〜」とか・・・。

結構、単語の羅列でも通じます

そんな風に生活をしながら英語が身についてくると、ちょっとした自信がついてくるんです。日本の大学の試験に出るような小難しい単語や文法を知らなくても「生活していけるんだ」という安心感のようなものです。向こうの生活の流儀を知れば、単語の羅列だけで言葉は通じますし、そのうち相手の言っていることも少しずつ分かるようになってきます。

3年ほど向こうで暮らして、流暢に英語が喋れるようになったわけでも聞き取りが完璧になったわけでもありませんが、「まぁ、なんとかなる」という気持ちになりました。日本に戻ってきて、ある日突然、外人さんに英語で話しかけられて、たとえ何を言っているか分からなくても、落ち着いて聞き返すことぐらいはできるようになったと思います。映画館で洋画を見て、役者さんが何を言っているのかなんとなく分かるレベル。英検で言えば準1級くらいでしょうか。

習うより慣れてみよう

将来、ビジネス英語を自由自在にあやつるなど上級者を目指すなら、さらに何らかの努力と行動が必要になると思いますが、僕は向こうの生活で楽しく英語に馴染んでいき、そこそこ喋れるようになり、仕事をしていても特に不便は感じなかったので、結論を言えば、とにかく向こうに行ってみて「習うより慣れてみよう」という考えです。半年だけでも1年だけでもその経験値は必ずプラスに働きます。ちなみに僕がアメリカでやっていた仕事は映像制作関係でした。

ということで、英語を手っ取り早くものにしたいのであれば、やはり現地に行くのがおすすめです。遠い外国ですから行く前は少し不安なイメージもあると思いますが、行ってしまえばそれなりに環境に馴染むものです。

僕のおすすめの英語学習方法は

(1)今から英語に触れる機会を作る。英会話教室でもオンライン講座でもいいと思います。留学前に少し英語に馴染んでおくことで現地に行って慌てるリスクが減らせます

(2)そして現地に行く。留学でも長期旅行でもいいでしょう。英語圏の文化を楽しく体験しながら、生活から言葉を学んでいく。最初はジャパニーズ・イングリッシュでオーケーです。向こうにいれば自然に会話レベルの英語力は身についてきます

留学のメリット
(1)リアルな言語環境
現地に滞在することで、日常生活や学業、社会交流などの全ての場面で目の前で使われている言葉に触れることができます。これにより、自然な流れで言語を学ぶことができ、発音や会話能力を向上させることができます。

(2)文化理解の向上
言語と文化は密接に関連しています。留学を通じて、その国の習慣、歴史、伝統、価値観などを直接体験することで、より深い文化理解を得ることができます。これは異文化間のコミュニケーションスキルを高めるのに役立ちます。

(3)自己成長
異なる文化や環境に身を置くことは、自己成長につながります。新しい状況に適応し、困難を乗り越える経験は、自己の成熟と自信を高める要素となります。

(4)国際的な友人との交流
留学先で国際的な友人と出会うことで、異なる背景や視点を持つ人々と交流する機会が増えます。これは国際的なネットワークを築くことに繋がり、将来のキャリアにも役立ちます。

(5)学問的なメリット
海外の大学や語学学校で学ぶことで、より高度な言語スキルを身につけるだけでなく、その国や地域特有の知識を学ぶこともできます。特定の専門分野での学問的なスキルの向上や専門知識の習得が期待できます。

(6)言語試験への対応力
海外留学での学習は、国際的な言語試験(例:TOEFL、IELTS、DELF、JLPTなど)に対する対応力を高めることができます。これにより、資格取得や他国での学術・職業活動への道が開けます。

(7)旅行と冒険
留学先の国や周辺地域を旅行することで、新たな場所を訪れる喜びや冒険心を刺激されます。留学を通じて、世界の多様性を味わうことができます。

これらのメリットは、ただ単に言語を学ぶだけでなく、自己成長や国際的な視野を広げる上で非常に重要な要素になります。ただし、留学は費用や滞在手続き、文化的な違いに対する適応能力など、慎重に計画する必要があるでしょう。

えいじ
えいじ

大学を卒業後、「就職せずにアメリカに行くなんて」と当時は親から周りからいろいろ言われましたが、結果的に行ってよかったです。今も映像関係の仕事に就いていますが、時々英語が必要な場面があり、結構役に立っています。ほんの少しでも英会話ができると、自分の可能性と世界が広がると思います。