資格を取りたい、でも時間がかかりそうだし合格する保証もない。そう考えて気持ちにブレーキがかかっている人は多いでしょう。
ですが比較的簡単に取れる資格、それも国家資格という選択肢だったらどうでしょうか。ハードルは低いものの信用があり、キャリアアップにつなげることもできます。
迷っている人は、まずはチャレンジしてみることをおススメします。きっと新しい可能性を見つけることができるはずです。
ファイナンシャルプランナー3級 実生活でも役立つ
ファイナンシャル・プランニング技能検定(以下FP技能検定)は、日本FP協会が実施する国家検定です。1級、2級、3級の等級があり、それぞれに学科試験と実技試験が設けられています。
3級は、個人や家庭の資産管理に関する基礎的な知識を身に付ける最初のステップで、さらに上級の資格を目指すための土台となります。就職や転職には2級以上が求められますが、3級で身に付く一般的な金融知識は実生活でも役立ちます。
合格率は大体70〜90%と高め。予備知識がなくても、短時間の勉強でほとんどの人が合格できる試験です。
受験資格
3級の受験資格には特に制限はなく、誰でも受験することができます。年齢や職業、学歴などの条件はありません。
取得のメリット
1)基礎知識の習得
家計管理や資産運用に関する基礎的な知識を身につけることができます。これは、日常生活や将来のライフプランニングに役立ちます。
2)キャリアアップ
3級を土台に、2級、1級とステップアップしていくことで、金融業界や保険業界、不動産業界などで働く人にとってキャリアアップにつながります。ファイナンシャルプランナーの資格は顧客に信頼されるための重要な要素です。
3)生活設計のサポート
自分自身や家族のライフプランを効果的に立てるための知識を得ることができます。教育費や老後資金の計画など、具体的な生活設計に役立ちます。
4)社会貢献
資産運用や保険、税金など、複雑な問題に関するアドバイスを通じて、他人の生活をサポートすることができます。ファイナンシャルプランナーの資格を持つことで、社会に貢献することができます。
受験の最新情報
日本FP協会
ITパスポート 今の時代にふさわしいIT系国家資格
ITパスポートは、ITを活用するすべての社会人、またはこれから社会人となる学生が備えておくべきITの基礎的な知識を証明する国家試験で、合格率は平均して50%前後。2人に1人は合格しています。国家試験の中では合格率が高く、IT系国家試験の入門レベルといえます。持っていて損はないでしょう。
新しい技術や手法に関する知識、経営全般(経営戦略、マーケティング、財務、法務など)の知識、IT(セキュリティ、ネットワークなど)の知識など、幅広い分野での知識が問われます。
資格の活用
・企業によっては資格手当てが支給されます
・履歴書に書ける資格です
・この資格を基礎にさらに上級の情報処理技術者試験にチャレンジできます
受験資格
受験資格は特に制限はなく、誰でも受験することができます。年齢や職業、学歴などの条件はありません。
試験はパソコンを使用
CBT(Computer Based Testing)方式による試験になります。CBT方式とはコンピュータを利用して実施する試験のことで、受験者は試験会場に行き、コンピュータに表示された試験問題にマウスやキーボードを用いて解答します。
・試験はすべての都道府県で毎月実施しているので、受験者の都合に合わせて試験日時や会場を選択できます
・試験の申込み、成績の確認が、Webサイトにログインすることによって、いつでもできます
・試験前日の正午まで受験申込みができます(クレジットカードなどの場合)
・試験の成績は、試験当日中にWebサイトから確認できます。受験後1年間は試験結果レポートのダウンロードができます
受験するには
ITパスポート試験の専用サイトにアクセスして、まずは利用者IDを登録します。続いて利用者IDと設定したパスワードを使って利用者メニューにログイン。試験会場と試験日および支払方法を選択します。
受験の最新情報
ITパスポート試験ウェブサイト
2級ボイラー技士 約2人に1人が合格
2級ボイラー技士は、日本でボイラーの運転・管理を行うために必要な国家資格です。この資格を取得すると、一定規模のボイラーを安全かつ効率的に操作・管理することができます。
試験の合格率は55%前後と高めです。約2人に1人が合格していて、さほど難しくありません。学習期間は2週間〜1カ月で比較的短期間で合格できます。
受験資格
受験資格は制限はなく誰でも受験することができます。実務経験がなくても受験でき、試験の合格とボイラー実技講習の受講で資格が取得できます。
試験勉強
2級ボイラー技士の試験勉強は独学でも可能です。まずは参考書や問題集を利用して基礎知識を固めることが大切です。あわせて実際のボイラー運転の実技講習を受けることで、試験に対する理解が深まります。資格取得のための講習会や通信教育を利用すると効果的です。
取得のメリット
1)職業的な安定性
ボイラー技士は、工場やビルの管理会社、公共施設など、さまざまな分野で必要とされる資格です。このため、安定した就職チャンスが期待できます。
2)キャリアアップ
2級ボイラー技士の資格を取得することで、1級ボイラー技士や特級ボイラー技士など、上位資格へのステップアップが可能になります。
3)安全性の向上
ボイラーの運転・管理に関する知識を習得することで、安全かつ効率的なボイラー運転が可能になり、職場の安全性向上に寄与できます。
4)法令遵守
ボイラーの運転には法律で定められた資格が必要です。2級ボイラー技士の資格を持つことで、法令を遵守した適切な業務遂行が可能となります。
2級ボイラー技士の資格は、ボイラーの安全運転と管理に欠かせない重要な資格です。この資格を取得することで、ボイラー技士としての専門知識と技能を身につけ、さまざまな職場での活躍が期待されます。
受験の最新情報
一般財団法人 日本ボイラ協会
衛生管理者 社会的ニーズが高い
衛生管理者は、労働衛生管理の専門資格です。労働者の健康を保護し、快適な作業環境を確保する役割を担います。労働災害を未然に防ぎ、安全で衛生的な職場環境の確保に貢献する仕事です。
労働安全衛生法では、常時50人以上の労働者を使用する事業場について、その事業場の規模に応じて1人以上の衛生管理者を選任することを義務づけています。つまり社会的にもニーズが高い資格といえます。
試験の合格率は50%前後と高めです。必要な勉強をしっかり行えばほとんどの人が合格できる試験です。
資格の種類
衛生管理者には、第一種衛生管理者と第二種衛生管理者の2種類があります。合格率はほぼ同じです。
・第一種衛生管理者
すべての業種で働くことができます。特に、製造業、建設業、運輸業など、有害な作業環境が多い職場では、第一種衛生管理者が必要とされます。
・第二種衛生管理者
職場は非製造業(サービス業、オフィス業務など)に限定されます。有害な作業環境が多い職場での衛生管理は担当できません。
受験資格
衛生管理者の試験を受験するには、学歴とそれに応じた労働衛生の実務経験が必要となります。大まかには大卒は実務経験が1年以上、高卒は3年以上、それ以外は10年以上です。
ただ実務経験といってもそれほど厳しい規定はなく、例えば、職場の清掃や整理整頓、備品管理なども実務経験として認められます。
試験内容
衛生管理者試験は筆記試験のみで以下の科目から出題されます
1)労働衛生
作業環境管理、健康管理、労働衛生教育などに関する知識を問う問題が出題されます
2)関係法令
労働基準法、労働安全衛生法、その他関連する法令に関する知識を問う問題が出題されます
3)労働生理
労働者の身体の仕組みや機能、作業による影響などに関する知識を問う問題が出題されます
資格取得のメリット
職場の安全衛生管理
衛生管理者としての資格を持つことで、職場の安全衛生管理に貢献でき、労働者の健康と安全を守ることができます。
キャリアアップ
衛生管理者の資格を持つことで、労働衛生分野での専門知識と技能を証明でき、キャリアアップにつながります。
法令遵守
労働安全衛生法に基づき、一定規模以上の事業所では衛生管理者の選任が義務付けられており、資格を持つことは法令遵守のために重要です。
衛生管理者は、労働者の健康と安全を確保するために必要な専門資格です。この資格を取得することで、労働環境の改善や健康管理に寄与し、職場の安全衛生に対する責任を果たすことができます。
受験の最新情報
公益財団法人 安全衛生技術試験協会
調理師 将来はオーナーシェフ?
調理師になるには国家資格の調理師免許が必要です。資格を取るには、(1)厚生労働大臣指定の調理師養成施設(修業年限1年以上)を卒業するか、(2)調理師試験に合格するのが一般的となっています。
調理師の養成施設には専門学校などがあり、卒業と同時に無試験で調理師免許が取得できます。専門学校では就職先の紹介などもしてもらえるので、すぐに調理師として活躍したい人には近道です。
一方、調理師試験を受験して調理師免許を取得するには、飲食店や給食施設などで2年以上の実務経験が必要になります。調理師試験自体は半年も勉強すれば合格できます。合格率は約60%と高く、試験は全て解答しやすいマークシート方式です。
調理師免許の取得方法
1)専門学校または職業訓練校の卒業
調理師専門学校や職業訓練校(調理師養成施設)を卒業することが一般的な方法です。通常、1~2年のプログラムが提供されており、調理技術や食品衛生、栄養学などを学びます。
2)実務経験
専門学校や調理師養成施設を卒業していない場合、2年以上の調理に関する実務経験が必要です。実務経験はパートやアルバイトでも可能です。週4日以上かつ1日6時間以上勤務していればOKです。実務経験を積んだ後、調理師試験に合格することで免許を取得できます。
調理師試験
各都道府県で実施される調理師試験に合格する必要があります。試験は通常、年に1回行われます。
試験内容は、食品衛生、栄養学、公衆衛生学、調理理論、食文化などに関する筆記試験です。
調理師免許の申請
調理師試験に合格後、各都道府県の保健所にて調理師免許の申請を行います。申請には、試験合格証書や必要な書類、手数料が必要です。
免許の更新
調理師免許には更新制度はありませんが、定期的に食品衛生責任者講習を受けることが求められる場合があります。
そのほかの調理に関する資格
調理師免許に加えて、「専門調理師・調理技能士」や「ふぐ調理師」など、特定の調理分野に特化した資格も存在します。これらの資格は、さらに専門的な知識や技術が必要とされます。
調理師としてのキャリアを追求するためには、継続的な学習と経験の積み重ねが重要です。また、食品衛生や安全に関する知識のアップデートも欠かせません。
将来、オーナーシェフを目指したいのであれば、店の開業資金や経理、店舗の安全管理、スタッフ管理など、調理以外のことも担う必要があります。また店のレイアウト、宣伝活動、顧客対応など多岐にわたるスキルが求められるでしょう。